バンコクからシェムリアップへのツーリストバスは危険
悪いことはいいません。
バンコクからシェムリアップに陸路移動する場合は、国営のトランスポート社を利用しましょう。
今回僕は安さを求めてツーリストバスを利用しましたが、やっぱり安いだけに色々と面倒なことが起こりました。
サワディーアンコールツアーでチケットを購入したが…
バスチケットは、日本人経営のツアー会社「サワディーアンコール」で予約しました。
サワディーアンコールで取り扱っているバンコクからシェムリアップ行きのバスチケットは、
- 500バーツ(ツーリストバス)
- 880バーツ(VIPバス)
の2つ。
スタッフの方はやたらと880バーツの方をおすすめしてきましたが、その値段であればネット上で買った方が断然お得なので、僕は500バーツの方を選びました。
「安いチケットですが、うちは変な会社とは契約してないので安心してください」
とのことでしたが、後日実際にバスに乗ってみると事前に受けた説明と違う点があまりにも多すぎたので注意が必要です。
詳細は後述しますが、これなら普通に直接トランスポート社やVirakBuntham社のチケットを買った方がいいですね。
ネットで購入した場合はだいたい600〜800バーツでいけますが、街中の旅行代理店を使えばもっと安く行くことも可能なので、時間に余裕があるかたは色々まわってみるといいと思います。
バンコクからシェムリアップへバス移動した当日の様子
出発はカオサンの近くから
シェムリアップ行きのバスはカオサン通り近くのカシコン銀行前から出発します。
7:45にピックアップがくるということで、7:40には到着。
待つこと20分、バイクに乗ったにいちゃんが突然「今日カンボジア行くんか?」って現れました。
ピックアップとはいっても、バイクのあとをただついて行くだけです。
歩いてね。
こちらが今回利用したバス。
第一印象はあんまりよくなかったですね。
とりあえず小さい荷物も下に詰めろと言われたり、
チケット見せても無視されたり…
まあ安いのでこれくらいはご愛嬌ですが。
車内の様子はこんな感じ。
基本的にせまいですが、一番後ろだけ足元が広いのでおすすめです。(ただしクーラーのききが弱い)
出発前には、
- 水とお菓子の配布
- チケットの回収
- 顔写真撮影
がありました。
ちなみにこのバス、揺れが相当に激しいですが、シートベルトなんてものは存在しません。
国境までの休憩は1度のみ
出発から2時間半でいったんトイレ休憩をはさみ(コンビニやカフェもあります)、
13:00に国境に到着。
ここでタイを出国する前に40分間のお昼休憩です。
ビザの代行で一悶着
ご飯を食べている間にパスポートを預け、カンボジアのビザ取得を代行してもらいます。
- ビザ代行費は350バーツ
- ビザ代は1200バーツ
僕は代行費として事前に350バーツを支払っていましたが、この場で払っている人はなぜか100バーツだけでした。
ちなみに「ビザは自分で取るから金は払わない」と言ってもめている人がいましたが、ビザ取得に時間がかかったりするとバスは待ってくれないので、おとなしく代行は頼んだ方がいいです。
バススタッフから謎の演説
カンボジアのビザが貼られたパスポートを返してもらい、昼休憩を終えると、バス会社のスタッフのどうでもいい演説がはじまりました。
- カンボジアは過去こんなことがあった
- まだ発展してないから治安に注意しろ
- ドル払いは損だ
などなど、別にバス会社の人に言われる筋合いのない話を30分くらい聞かされ、結局、
「カンボジアではドルは貴重だから、シェムリアップで下ろすと手数料が高い。ここでバーツを下ろしておいて、カンボジアに入ってから現地通貨のリエルに両替した方がいい」
という謎の論理展開により、みんなこぞってATMに駆け込んでいました。
このバス会社と銀行が手を組んでいるかは定かではありませんが、無理してここでバーツを下ろす必要は全くありません。
シェムリアップではいたるところでドルを下ろせますし、手数料はタイのATMでバーツを下ろすよりも安い場所が多いです。
そして、ドル払いは損だとも言われましたが、そもそもシェムリアップではローカル向けの食堂などに入っても旅行者には旅行者価格を提示されるので、ドル払いでの損もなにもありません。
出国審査&入国審査
無駄な時間をやり過ごし、ようやくタイの出国審査に向かいます。
「DEPARTURE」とわかりやすく書かれているので迷うことはないでしょう。
2階が外国人向けの出国審査場。
クーラーがガンガンにきいてます。
出国審査場を抜けると、何やら大掛かりな工事をしていました。
以前にきた時との景色の変わりようにあたふたしていると、
「カンボジアはあっちだよ」
と道行く人たちが教えてくれました。
こういう時は現地人をたよるのが一番ですね。
無事カンボジア側の入国審査場に到着。
サワディーアンコールで予約した時の話では、
「ビザ発行の代行を頼めば入国審査もやってもらえるからバスで待っていればいい」
とのことでしたが、結局自分で入国審査を受けました…。
シェムリアップ郊外に到着
カンボジア入国後、途中で一度だけ休憩をはさみ、
18:30にシェムリアップに到着。(中心から約3km離れた場所)
バスから降りると、スタッフが「全員トゥクトゥクで街まで無料で連れてくよ」と言い出したので、警戒しつつも言われるがままにトゥクトゥクへ。
詳しく話をきいてみると案の定、
「明日アンコールワット行くのに俺をチャーターするなら今日は無料だ」
とのこと。
これはたぶんバス会社とトゥクトゥクが癒着してますね…。
しかし、このトゥクトゥクに乗らないと歩いて街まで行くしかないので、値段交渉をすることに。
ふっかけられまくるトゥクトゥクの料金
最初の言い値は2人で200,000リエル(5,000円くらい)。
しかもリエル払い限定。
ありえないですね。
日本人、完全になめられてます。
さすがにやばすぎるので、最悪歩くの覚悟で、他のトゥクトゥクに値段聞いてみると言ったところ、急に焦り出すおっちゃん。
結局2人で3ドルで宿まで連れていってくれることになりました。(いや落差よ。)
がしかし、トゥクトゥクに相乗りした欧米人は、
「別に俺はアンコールワットなんて行かないけどタダだよ。こいつら最悪だな。」と言ってました。
でもその人、けっきょく全然街の中心じゃないところで降ろされていたので、お金払って正解だったかもしれません。
あまりにも話が違うバス移動
サワディーアンコールで事前に聞いていた話との相違点をまとめると以下の通りです。
- カンボジアのビザ発行に写真が2枚必要 → 別に必須ではない
- 代行費350バーツ → 現地では100バーツ
- 入国審査も代行してもらえる → 入国審査は自分で
- 変なバス会社は使ってない → 変を極めているバス会社
これまでいろんな国でいろんな長距離バスを利用してきましたが、
急に演説をはじめたり、最後のトゥクトゥクのくだりなんかを考えると、僕の中ではこのバス会社は、かなり変で悪質な方に分類されますね。
最後のトゥクトゥクに関しては、確かにチケット購入時に注意は受けていました。
ただ、他に移動手段がないので用意されたトゥクトゥクを利用するしかないんですよね。
この時あきらかに日本人を狙ってなんとか金をむしりとろうという魂胆が見え見えだったので、旅なれていない人にとってはかなり危険だと思います。
日本語の代理店だからといって安心はできない
以上、格安バスを利用してバンコクからシェムリアップへバス移動したときの様子をお伝えしてきました。
サワディーアンコールでは優良なバス会社しか取り扱ってないと言っていましたが、今回の体験を踏まえるとおそらく十分な実態調査はされてないので、この代理店の利用を考えている方はご注意ください。
また格安バスではなくVIPバスの利用を考えている方は、代理店を使わずにネットで直接購入する方がおすすめです。