太平洋戦争でアジアを侵略・解放した日本は善なのか悪なのか

地球儀 雑記

答えがないからこそ考える特攻や太平洋戦争の帰結

フィリピンでマバラカットを訪れて、神風特攻隊や太平洋戦争について改めて考えを巡らせていました。

結論から言うと、今の価値観にどっぷり浸かって生きている僕には、当時を生きた方々の価値観を正しく捉えることは絶対にできないので、どんなに考えても”わからない”と言うのが正直なところ。

「特攻は犬死」なんかでは決してないと断言できるし、逆に「絶対正義」だと言うこともできない。

美化してはならないというが、GHQの意図がしっかりと反映された歴史教育を鵜呑みにするのもよくない。

特攻に関わらず、太平洋戦争における日本軍の行いが全て野蛮で無意味なものであったとは到底思えない根拠として、例えば「フィリピン少年が見たカミカゼ」の著者ダニエル・ディソンさんが書いた特攻隊に関する絵には、

「日本は、フィリピン統治四年間にカミカゼ精神をもたらしました。
それはフィリピンにとって最良のものでした。」

と書かれていたり、インドネシアやマレーシアには、

「いつか北方から同じ人種の強い軍団がやってきて、トウモロコシが実をつけるまでに我々の自由を取り戻してくれる」

という、いわゆる「黄色い英雄の神話」があり、オランダ軍を追い払った今村中将が、インドネシアの独立を促してくれた神話のとおりの英雄だ、と讃えられていたり、

日本軍から見たら大失敗に終わったインパール作戦も、結果的にインド独立を促すことに繋がったりと、必ずしも日本は征服をしただけではなく、アジア地域を解放したという事実が多くあります。(もし日本が戦争に勝っていたら間違いなく支配は続けていただろうけど。)

これは日本の学校教育ではなかなか教えられることはありませんが、日本が最初から意図してたことではないにせよ、実際に日本軍の進行を受けたアジア各国が表明している事実です。

もちろんミクロ視点で見れば残虐な行為も他の国と同様に数々行われていたことも事実だし、爆弾をつけて敵に突っ込む特攻なんて、人命軽視という意味ではどう考えても悪でしょう。

特攻やそもそも太平洋戦争が良いことだったのか悪いことだったのか、どっちも正解であり間違いでもある。

こういった話は二元論でまとまるわけもなく、何かの結論が出るわけでもないけれど、考えることは死ぬまでやめてはいけないと思っています。

思考を放棄することは最善の選択を放棄することと同義

真面目に生きてようがフラフラ生きてようが、生きてく上で自分に影響する世界中の政治・経済の歴史と今、そしてこれからを考えることは最低限しなくてはいけないなぁと。

それらに興味がないということは、得体の知れない世界で呑気に生きているということ、つまるところ自分の人生にも興味がないということだから。

なぜ今の世界秩序ができ、なぜこの社会システムがうまれ、なぜ自分たちが生まれてこれたのか、これらをひとりひとりが少しでも考えることで社会はもっとよくなる。

そんなことを考えたフィリピン滞在でした。

コメント

  1. アバター らく より:

    私はご縁がありフィリピンに派兵されていた兵士のかたから手記をお預かりしました。手記を完結させるべくそのかたがいらっしゃった場所を出来る限り訪れました。その一つがクラークで私も特攻隊の像がある場所やモンテンルパの日本軍慰霊墓地に行きました。驚いたのは、そのどちらもフィリピンの市民税を使ってきちんと管理されている事です。
     歴史は事実ですが、歴史観は変わります。原爆は、戦争を終わらせるために必要だったとされていたものが、若いアメリカ人の方々から不要だったと言われ始めている。
    私を含め日本人はきちんと戦争の歴史を学んできたでしょうか?日本人にとってヒロシマ-ナガサキは特別な意味を持つように、フィリピン人にとってバターン死の行進や
    コレヒドールは特別な意味を持ちます。日本軍がした事に様々な解釈がありますが、まずは現地の人々がどのように
    戦争について習っているか、少なくとも日本人はその名前と概略だけでも知っておく必要があると思います。ヒロシマについて知らないアメリカ人がいれば私達はどう思うでしょうか。手記をまとめるため読んだ資料により恥ずかしながら初めてバターン死の行進を知りました。私はアジアの国々に行った時タクシードライバーのかたに必ず日本軍のした事について聞きます。フィリピンでもマレーシアでも同じ事をおっしゃっていました。「確かに祖父から日本軍のしたひどい事を聞いたし歴史の授業で習った。でも戦後日本は色々助けてくれた。悲惨な歴史は超えていける」
    マバラカット市の私設バンバン歴史博物館は、祖父にあたるかたが日本軍に殺害され、また特攻隊の始まりの土地である地域の歴史に興味を持たれた館長が私財を投じ博物館を創設されました。日本軍を中心にフィリピン人や米軍の様々な資料を集められています。歴史から教訓を学び、平和につなげたいと館長はおっしゃっていました。

  2. アバター 梅林克敏 より:

    現在 フィリピンに日系企業の駐在員として当地に住んでいます。 以前より日本の近現代史には大変興味があり、 神風特攻隊がこの地で始まったのも知っていましたが、 改めて記事を読ませて頂き、 76年前の当時の飛行隊員の姿に思いが込み上げた次第です。

    下記の貴文章は 大変参考になりました。 小生も そうありたいとものだと思います。

    真面目に生きてようがフラフラ生きてようが、生きてく上で自分に影響する世界中の
    政治・経済の歴史と今、そしてこれからを考えることは最低限しなくてはいけないなぁと。それらに興味がないということは、詰まる所自分の人生にも興味がないということだから。なぜ今の世界秩序ができ、なぜこの社会システムが生まれ、なぜ自分達が
    生まれて来れたのか、これらを一人一人が少しでも考える事で社会はもっと良くなる。

    そうですね。 今の中高生の歴史教育に必要なのは正しくこれですね。 帰国前には
    是非 訪れたいと思っています。

    • アバター Taisei Wada より:

      大変嬉しいコメントありがとうございます。

      中高生の歴史教育もさることながら、私の経験上、今や先生にあたる世代でもそこまで踏み込んで歴史を学ぶ意味を教えてくれる人はなかなかいないので、少々危機感を覚えますね…。

      ぜひ訪れてみてください。
      また訪問した際の感想等がもしあれば、書き込んでいただけると嬉しいです!

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