ホーチミンの「戦争証跡博物館」で衝撃を受けたベトナム戦争の傷跡

戦争証跡博物館 ベトナム旅行

ベトナム戦争の生々しい写真が飾られた博物館

戦争証跡博物館の看板

ベトナム戦争に関する資料が多く展示されている戦争証跡博物館。

戦時中や戦後の被害にあった方々の生々しい写真が多く飾られており、ほとんど写真を撮ることを忘れて資料に見入ってしまいました。

今回は、そんな衝撃的な博物館の内部の様子と、特に印象的だった展示物についてご紹介します。

そもそもベトナム戦争とは?

ベトナムの国旗とピースサイン

南北に分かれたベトナムで起きた内戦。

アメリカを主とする資本主義国が南ベトナムを、ソ連を主とする社会主義国が北ベトナムをそれぞれ支援したことから、冷戦を背景に持った代理戦争とも言われています。

世界各国で反戦運動が起こったことでも知られていますよね。

1973年にはアメリカがベトナムから撤退し、1975年には南ベトナムが負けたことで終戦を迎えまていますが、当時米軍が使った枯葉剤などによる被害は2019年現在にも繋がっているなど、後世にわたって多大な問題を生むことになった戦争です。

戦争証跡博物館の中の様子

戦争証跡博物館の外観

戦争証跡博物館は、戦争で使われた大きな兵器などが展示されている建物の外部と、写真や武器、資料が展示されている建物内部とに分かれています。

戦闘機が展示されている建物外部

戦車とヘリコプター

こちらはベトナム戦争時に実際に使われていた戦車とヘリコプター。

米軍の戦闘機

米軍の戦闘機もありました。

写真展示が多い建物内部

戦争証跡博物館の内部

博物館内部はこんな感じで数多くの写真資料が並んでいます。

ベトナム戦争で使用されていた武器

ベトナム戦争で使用されていた様々な武器の展示もありました。

ベトナム戦争反対運動の資料

こちらは世界中で起こっていたベトナム戦争に対する反戦運動の様子を写した写真たちです。

日本におけるベトナム反戦運動の資料

日本による反戦運動の資料もたくさんありました。

日本におけるベトナム反戦運動の資料

「アメリカはベトナムから手をひけ」と書かれたゼッケン。

当時東京に住んでいた金子徳好さんは、ベトナム戦争中の北爆が開始された頃から約8年間、毎日このゼッケンをつけて職場まで通勤していたそうです。

撮影するのがはばかられる展示の数々…

これ以外にも、虐殺・拷問されている人の写真、

飢餓で苦しむ人の写真、

必死に自分の国から逃げ出す人の写真、

枯葉剤の被害を受けた奇形児のホルマリン漬けの写真(やその実物)、

下半身が繋がった双子として有名なベトちゃんドクちゃんの写真なども展示されています。

文字として理解していた情報も、こうやって写真で見るとあまりにも生々しく、強い衝撃を受けました。

戦争証跡博物館で印象に残った言葉

『サイゴン政府のベトナム軍も韓国軍も米軍も私にはすごく優しい。「敵」を見つけた途端、容赦ない人間に変貌する。』

これは南ベトナムにいた一般市民の女性の言葉です。

ここで言われている「敵」とは、北ベトナムの一般市民からすれば「味方」であり「すごく優しい」存在でもあるはず。

戦争は正義と正義のぶつかり合いであること。

そして「正義」とは正しいとも言えなければ、間違いとも言えないということ。

二元論では語れない人間の愚かさが表現されている言葉に思わずハッとさせられました。

壮絶すぎる枯葉剤の被害

枯葉剤の影響を受けた土地

米軍が北ベトナム軍の隠れ場所をなくすために行なった爆撃と枯葉剤の散布。

その影響によって荒廃した土地(南北ベトナムのちょうど境界にあった場所)の様子です。

枯葉剤によって全滅したマングローブの森

こちらも枯葉剤によって全滅してしまったマングローブの森。

そして地表がダイオキシンまみれであることも知らずに歩き回っている少年。

この写真を撮った人が19年後に再びこの地を訪れた時、この少年は全身麻痺が進んでしまい、会話もできないほどになっていたらしい。

アメリカの参戦がもたらした最悪の結末

2019年現在、ダイオキシンの除染作業は進んでいるようですが、いまも枯葉剤によって身体に何かしらの影響を受けている被害者の数は100万人以上もいるそうです。

終戦から40年以上たってますが、今もまだ終わっていないベトナム戦争。

他国の事情に介入し、世代を超えて被害をもたらすことになったアメリカの罪は結果として重すぎるものになってしまいましたね…。

イラク戦争時もそうでしたが、むやみに他国に干渉することがいかに危険なことかを改めて教えてくれる展示物でした。

ホーチミンの戦争証跡博物館見学のポイント

  • 入館時にもらうシールは大切に
  • 日本語で書かれた資料も多い
  • 改装工事に注意

最後に僕が戦争証跡博物館を訪れた際に感じた注意点やポイントをご紹介します。

入館時にもらうシールは大切に

戦争証跡博物館のシール

入場料を支払った証明として、身体の見えるところにつけておくように言われるシール。

これがまた安っちく非常に剥がれやすいので、貼る場所には注意しましょう。

日本語で書かれた資料も多い

石川文洋さんが使っていたカメラ
出典:wikipedia

こちらはベトナム戦争を追っていた写真家の石川文洋さんが、実際に使用していたNikonのカメラです。

石川さんの写真も多く展示されているからか、施設内は日本語で書かれた資料も多く、非常に見学しやすい環境でした。

改装工事に注意

改装中の展示ゾーン

僕が訪れた時には、割とメインっぽい展示場が改装中のため入れませんでした。

他の場所で代わりに展示されているといったこともないので、事前にネットなどで工事の情報などは入手しておきましょう。

ホーチミンを訪れた際はぜひ足を運んでみてください

たった40年ほど前に大きな内戦があったとは思えないほどの発展を続けているベトナム。

ホーチミンを訪れた際にはぜひ戦争証跡博物館に足を運び、戦争から現在へと続くベトナムの歴史をのぞいてみてください。

きっと今の街の見え方も変わってくるはずです。

戦争証跡博物館の基本情報
営業時間 7:30〜12:00 / 13:30〜17:00
休館日 なし
入場料金 40,000ドン(学生は20,000ドン)
住所 28 Vo Van Tan St. Dist.3 HCM City

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